大杉漣さんが、急逝されました。
急な訃報に、見ていたTwitterのタイムラインがざわつきました。
突然のことだったようで、関係者の方々も呆然としている様子でした。
大杉漣さんは、「光のお父さん」のお父さん役を、ついこの前されていました。
私も毎週楽しみに拝見していました。
プレイしているFF14というゲーム。
それも、自分にとって「特別」な意味を持つそのゲームを題材にしたドラマ。
原作は、同じようにブログをされているマイディーさんの著書。
その、ドラマでした。
◇
私は、ドラマ等を視聴するということを殆どしません。
十数年前から障害を患っていて、集中が続かないことが多いからです。
しかし、光のお父さんは視聴したかった。
それは、私にとってそのドラマが、奇跡のようなものだったからです。
最初にネットでその情報を知った時は、ガセだと思っていました。
しかし段々明らかになるに連れて、「本当のことなんだ」と現実味を帯びました。
ブログ発信の情報が、開発の目にとまり。
そして、映像化までされる。
それは、図らずも私がずっと追い求めて掴むことのできなかった「夢」であり。
とても眩しい「奇跡」でした。
◇
奇跡。
文字にするととても簡素なものですが……。
奇跡っていうのは、起こらないものだと私は思っています。
起こらないから、おそらくそれは奇跡と定義されている。
そう、心の中で結論づけています。
しかし、紛れもなく「光のお父さん」はドラマ化され……。
放送を、されました。
◇
眩しかった。
目がくらむほど、そのドラマは私にとって光り輝いていました。
大杉漣さんは、そのドラマの中心として出演されていました。
勿論、私と大杉さんは何の面識もありません。
私はスクエニの関係者でもなければ、ドラマの関係者でもありません。
しかし、放送されているドラマを見た時。
まるで自分のことのように嬉しかった。
嬉しかったのです。
◇
FF14は、様々な人がプレイしています。
その中でも喜哀それぞれ、いろいろな意見が交錯している世界です。
それらすべてに、良し悪しはありません。
肯定も、否定も。
それらが絡み合って今のFF14を形作っていると、私は考えます。
◇
私は、とても残酷なリアルを歩いています。
その逃避先として選んだのが、ネットでした。
せめてネットの中では。
素晴らしい、優しい毎日を送りたい。
笑いたい。
そう思って、今でもずっと活動をしています。
よく
「誰から言われたわけでもないんだから休もうよ」
とも、言われます。
しかし、私は休むのが怖い。
休むと、現実が押し寄せてくるからです。
その押し寄せた現実に、いつか殺されてしまう。
それが、怖くて怖くてたまらないのです。
◇
FF14は、そんな私にとって特別な「場所」です。
私が「個」として存在することができる場所。
そこは造られた、電子の、ただのデータの集合体なのかもしれません。
顔も見えない、声も聞こえない相手と……という人もいるでしょう。
しかし確かに、このゲームの中では私は生きていることができる。
そんな、特別なものです。
◇
だから。
「光のお父さん」が、様々な障害を乗り越えてドラマ化された。
放送された。
それが、本当に眩しかった。
信じられない奇跡だった。
他の誰かにとっては、「そんなこと」なのかもしれません。
しかし私にとってそれは、「光」でした。
大杉漣さんは、その作品に出演されていました。
「光のお父さん」でした。
役の上でも。
私にとっても。
あの方は紛れもない「光のお父さん」でした。
◇
私は、綺麗な言葉で自分の気持ちを飾ろうとは思いません。
何か輝くエピソードを付随して、華を添えようとも思いません。
ただ、これだけは言葉にしたかった。
私にとって特別な存在。
FF14という場所。
そして、そこから生まれた奇跡の「光」……作品。
放送された、光のお父さんを演じてらした大杉漣さんの逝去。
それを受けて、私が何を感じ、何を思ったのか。
言葉にしたかった。
◇
そう思って、この文章を書き始めました。
しかし、書けたことはただの事実の羅列でした。
空虚に流れた過去と。
光を演じてらっしゃった方が亡くなったという事実。
悲しいな。
悲しいな。
そればかりが先行して、言葉に出来ない。
ただそれしか、私には表現ができませんでした。
◇
きっと。
きっとこれからも、FF14という時間は流れていきます。
喜哀こもごも、様々な意見が交錯し。
悪意、善意、それらがぶつかり合い。
何が正しくて、何が悪いのか。
それさえも分からない社会の中。
私達はそこに存在し続けるのでしょう。
同様に、私個人の残酷な現実は止まらず。
これからもおそらくそれは加速していき。
光は、更に遠ざかっていくのかもしれません。
◇
それは大杉漣さんの逝去と、直接関係はありません。
影響で止まることもなければ、それにより進むわけでもありません。
変わらず時間は流れ。
変わらず私達は存在し続けなければいけません。
◇
しかし、私は思います。
その流れていく、流れ続ける時間の中で。
奇跡の、「光」を演じてらっしゃった存在。
その存在が「在った」という事実。
それを私は、忘れたくないなと思うのです。
いずれ記憶は風化し、それでなくても頭から消えてしまうかもしれない。
この淡々と流れる時間の中で。
それでも、私にとって奇跡であり、光であったコトが起こった事実を。
演じていらっしゃった方の存在を。
忘れたくないと思います。
◇
心の底から、ご冥福をお祈りいたします。
すべての光の戦士に、しあわせがありますように。
また、奇跡が起こりますように。
Gemmy Auora
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